2ヶ月くらい前に、ツイッターに、こんなことを書いていました。
「怒り」のもとは「悲しみ」で、「悲しみ」のもとは「愛おしさ」。それも、自分への愛おしさ。怒っちゃうときは、自分が愛おしから。誰かに、自分を愛おしむことを手伝ってもらいたいときは、怒りじゃなくて、悲しみを伝えるといい。
……
あなたは「怒る」ことって、ありますか?
「怒ってしまう」と言って
「怒る」こと自体にブレーキをかけることはありますか?
自分の感情をセーブして
「いいコ」でいようとするあなたに
今日は
『「怒り」の取り扱い説明書』
と題して、お話してみたいと思います。
さて
「怒り」は、何で出来ているかというと
「悲しみ」や「恐れ」です。
悲しみが重なったり
悲しみが強かったり
恐れが強かったり
恐れが長引いたり
そんなとき、わたしたちは
「怒り」
を覚えるようです。
…では
「悲しみ」は何で出来ているかというと
『愛おしさ』
です。
この愛おしさは「誰か」に向けたものではなく
『自分に向けた愛おしさ』
なのです。
怒っちゃうのは
自分が愛おしいから、です。
悲しませたくない人(自分)が
悲しんでいるから
辛いのです。
怖がっていることが
大切な人(自分)に襲いかかろうとしているから
恐れるのです。
その辛さや、恐れを、誰かに伝えたいと思うときに
誰かとケンカしたり
誰かを攻撃したりして
「怒り」
を発散させることになるわけですが
なぜ「怒り」を発散させるのか?
というと、それは
自分を愛おしむことを
誰かに手伝ってもらいたいから
なのです。
……
これは
男女のことでも
親子のことでも
職場の人間関係でも、同じです。
たとえば、親子なら、子供に対して怒るときや、何かを強い口調で伝えるときは、そこに必ず
「悲しみ」や「恐れ」があります。
私なんかで言えば、子供が走って、道路に飛び出さないかと心配で
「◯◯ちゃん!ストップって言ったでしょ!なんでママのいうこと聞かないの!!」
などと怒ってしまうのですが
これでは子供には伝わりません。
「ママは、◯◯ちゃんが車にぶつかっちゃったら、悲しいの。◯◯ちゃんに会えなくなっちゃうかもしれないから。」
と目を見て話すと、伝わります。
男女のことでも、同じです。
ケンカになるようなとき
「どうして、あなたはいつもこうなの!?」
(なんでオマエはいつもこうなんだよ)
などと、怒りに変わってから伝えてしまうと
ますます両者がヒートアップすることになりますが
「わたしは、◯◯だと悲しいの。」
(俺は◯◯に感じるほうなんだ)
などと伝えれば
伝わらない相手はいないでしょう。
または、職場なら
「事前に◯◯しておけ、と言っただろう!?何度も言わせるな!」
と、怒りを交えて伝えるより
「事前に◯◯しておかないと、◻︎◻︎になる恐れがあるのは、あなたも知っているよね。何度も同じミスをされると、こちらも辛いの。あなたに任せてあるの。頼むね」
と静かに言われたほうが、骨に響くものです。
……
「怒ってはいけない」という話ではありません。
「怒り」の「主成分」を知っておいて
「取り扱い方法」をわかっていれば
「怒り」というのは、
「自分の感情」を知るための
「良質なシグナル」になるのです。
わたしたちは「負の感情」や「ネガティブ」なテイストのものを、むやみに避けて
楽しいとか、嬉しいとか「ポジティブ」に見えるものだけを歓迎する傾向にあります。
これも一種の「洗脳」なのです。
わたしたちを「右へ習え」させ
奴隷のように定時を守って働き
怒りを始めとする感情を「セーブ」し
扱いやすい「パーツ」として育成する
「システム」
の中で、大人になったのです。
「大人しい、大人」
になったのです。
そして、自分の感情を感じることができず
世間に言われるような「優劣」しか尺度を持てず
わたしたちは、いつも
自分を見失っているのです。
……
自分の中に
「怒り」
の感情を見つけた時は
どうぞ、喜んでください。
それは、あなたが、あなたを愛おしんでいる証拠だから。
そして、その「怒り」を
どうぞ、大切に扱ってください。
あなたの
「悲しみ」は何で
「辛さ」はどんなことなのか
教えてくれるものだから。
あなたが
あなたを
知るために。
だから私は、怒れる人って、好きです。
自分の感情をそのまま表現することは
自分にフタをせず大切に扱うことだし
自分を大切に扱える人は
他人を大切に扱っています。
怒るというのは、
自分ことを相手に伝える
純粋な方法だから。
伝え合いたいのは
お互いが大切だから。
とはいえ、もしあなたが、誰かや自分のことを理解できなくて苦しんでいるなら
そこにある「怒り」の「主成分」を
見つめてみてください。
その怒りの持ち主(他人や自分)は
何が、悲しいのか。
何を、恐れているのか。
すると
誰かや自分のことがわからなくても
思いやれるはずです。
「思いやり」というのは
「思い遣る」ことです。
辞書によれば
1.他人の身の上や心情に心を配ること。
2.心遣いのこまやかなさま、まごころでするさま
3.互いに親しみ合うさま
4.想像。推察。
単に「人にやさしくしましょう」みたいな
平べったい意味ではありません。
「怒り」を始点にして
「感度」に思いを遣る。
それは…
自分への愛であり
誰かへの愛なのです。
「怒り」を感じる自分を、怖いと思う人もいるようですが「怒り」も「喜び」も、同じ「感情」です。
自分が感じることを
どんなものでも区別せず
大切に扱い
静かに見つめる時間を持つこと。
それが「大人」っぽさ。
怒らないのが大人、なのじゃないのです。
怒りを大切に扱えるのが大人、なのです。
わたしは
「大人しい大人」ではなく
「大人気ない大人」で生きていきます。
よかったら、貴女もいっしょに。
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……
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