ファッション誌を眺めていたら、あるモデルさんたちのことを思い出しました。
その方たちにお会いしたのは、15年前。
わたしが、大手アパレルで働いていて、プレスやコーディネートの仕事をしていた頃のことです。
大阪のデパートで、フロアショーをやることになり
男女4名のモデルさんとお仕事をしました。
モデルさんたちにしてみたら、デパートの廊下で行うショーなんて、小さなお仕事でしょう。
けれど、その方たちは、ウォーキングのリハーサルから
「もっとここで、こんな動きをしようか。僕たちはここで手を繋いで、ここでこうポーズして…」
モデルさん同士、小さな声で、細やかな演出を考えて
より良いものにしようと
微細な打ち合わせを
丹念に行っていたのです。
…
大きい仕事ではありませんから、大したギャラでもなかっただろうと思います。
しかし、その思考も動きも
「プロ中のプロ」
でした。
…
それから数年。
その中にいた女性モデルさんは、雑誌でメインのページを飾るようになり
それを見たとき、わたしは、とてもとても嬉しかった。
あの狭いデパートの廊下で、精一杯輝いていた彼女が、
さらに大きな舞台で輝いていて。
また
その中にいた男性モデルは、雑誌でよく見かけるようになり、カバーに登場するようになり
なんと、俳優としてもデビュー。映画でも活躍されるようになりました。
…
こういうこと、
なんですよね。
もらった分、
もらったサイズの分だけを働くのでは
当たり前。
それ以上のチャンスは
巡ってこないのです。
最大限のパフォーマンスをするから、それに見合う未来が来る。
最大限やったって、それが報われるかは、わからないけど、
最大限やった人だけが、
それに、なる。
法則は、シンプル。
…
わかっている人は
わかっている、のです。
いつか、じゃない
いま、やるかどうか、なのです。
…
私も、
彼女たちとご一緒した当時は
月給が197000円の平社員でしたが
その後、独立し、それに失敗して銀座ホステスになり、そしてまたコンサルタントになり、本を8冊書き、右葉曲折あったけど
当時の月給は、時給になりました。
わたしも、最大限のパフォーマンスをしたら、会社の売上にどこまで貢献できるか
それをゲームのように楽しんでいました。
終電で帰ることも、展示会前などは泊まりで作業することもありましたが
わたしを20万足らずで使えるなんて、安いなあ
と思いながら。
…
未来の自分のために、
持てるパワーの全部を出す。
時間も、体力も。
それこそが、自己投資。
その投資は
ノーリスク、ハイリターン
です。
描いた未来とは違っても、
必ず
そう、なります。
法則は、シンプル。だから。
仕事で成功しようと自己投資した人が、男性に愛されて幸せな専業主婦になったり、
描いた未来そのものかもしれないし
想定外かもしれないけど
自分にかけたパワーは
自分に戻るというよりも
自分にパワーをかけたときに
自分に宿る。
「投資した瞬間に、リターンしている」
のです。
…
わたしは、というと
これからは
「楽しむ」
ということを
最大限やっていきます。
もう一生分、いろいろやったから。笑
自力しか信じなかったから、他力に身を任せることに慣れるのに時間がかかりましたが、あとは人生を、命ごと、人に預けて楽しみます。
あなたは、今日、なにを最大限、やりますか?
自力の人もいるでしょうし
他力の人もいるでしょうし
ハイブリッドの人もいるでしょうね。
内藤加奈子
写真は、水族館の水槽。可愛かったので。