「お金」と「幸せ」と「口紅」

fullsizerender-165先日、親しい女性たちとのやりとりのなかで

一人の女性が言いました。

「お金がないと幸せじゃない、ってみんな思ってるけど、お金があってもなくても幸せに生きられるはず。」

たしかに、

「お金があるからできること」

もあるし

「お金がないとできないこと」

もあります。

けど、その前に

「超当たり前」

のことを言うならば

「幸せだと感じるから、そのとき幸せなのである」

それ以上でもなければ
それ以下でもないわけで。

いくらお金があっても
溜め込んで使わないのなら

どんな物も
どんな経験も

手に入らない。

ですから

使わないのなら
お金を持っていないのと同じ。

けれど、一方、

お金を使わなくても

「幸せ」って感じることって

日常に、ゴロゴロと
転がっています。

私が感じる「日々の幸せ」って
いろんな種類のものがあります。

まず、愛する人たちに

「おはよう」って言う瞬間。

そして

「いってらっしゃい」

って、ハグできる瞬間。

毎日、胸があたたかくなります。

今日は、
今日しか、

ないですからね。

毎日、
違うあたたかさがあるのです。

それから

子供が寝静まったあとに
もう一度お風呂にはいって

半身浴をしながら
本を読む瞬間。

これもまた、至福です。

そして、わたしは
部屋の模様替えが好きなのですが

今あるものの配置を変えるだけで、家のなかをガラリとイメージチェンジしたりするのも好きで

これをやっている最中も
まるでパズルゲームをしているような
楽しさがあります。

「おはよう」も「ハグ」も「模様替え」も

まったくお金はかかりませんが
毎日のなかに埋め込まれた

かなり強力な

「幸せ」です。

一方、

わたしは、
服を着ることも好きなので

それを欲しいと思えば
その分のお金がかかります。

素敵な場所で
お茶を飲むことも好きなので

そのときは
その分のお金はかかります。

お金がかかる「幸せ」も
確かにあります。

ですが

わりと、

世の中って

お金がかかる幸せにばかり
フォーカスが当たっていて

お金がかからないことには
さほど喜びを感じないような

そんな風潮があるようにも思えたりして。

それって

ただ、ものを売りたい側の
ご都合主義のマーケティングなわけで

実際のわたしたちが
生身のわたしたちが

「いま、幸せを感じるかどうか」とは

別の話なのに。

お金がかかるかどうかで
「区別」しなくたっていいわけです。

誰かにとっては
まったくつまらないことに見えたって

自分にとって
それが「幸せ」にあたるのなら

それを、日々のなかで
増やしていったらよいわけです。

ちなみに今

わたしは
紅茶を飲んでいますが

自分でお茶を淹れるのも好きです。

確かに

素敵な場所で、
素敵なカップとポットで
運ばれてくるお紅茶も

「幸せ」ですが

自宅でマグカップに入れて
飲むお紅茶も、種類の違う

「幸せ」

なのです。

だって、まず

その時間があることが
まず、ありがたいじゃないですか。

時間があるって
とてもありがたいことです。

わたしなんかは

時間がないだけで
気持ちに余裕がなくなったりしますから

時間って、目に見えにくいですが
とても大切なものだと感じます。

あなたの毎日のなかには

どんな「幸せ」がありますか?

お金がかかっても
かからなくても

どっちの幸せだって

区別せずに

増やそうとしてみたらいい。

お金がかかるかどうかの

「お金軸(おかねじく)」

じゃなくて

自分が幸せを感じるかどうかの

「自分軸(じぶんじく)」

で、感じて。

誰かと同じものや
誰かと同じ地位を手に入れたって

あなたにとってそれが
心底欲しいものでなければ

あなたは、ちっとも
幸せを感じないでしょう。

それを知るために
誰かと同じものを
求めてみるのも経験ですけれどもね。

わたしは
お金の感覚が少しヘンみたいなので

こちらも
読んでみてください。

(過去の人気記事)
野蛮でアブない「お金持ち」のはなし。

もし、自分に使えるお金が
ほとんどない、という人は

口紅だけ

いつもより、ちょっとでいいから
贅沢だと思えるものに変えてみると
いいと思います。

ちょっと、でいいから。

日割りで考えたら
1日何十円か高いだけなのに

「こういういいものを自分に使ってあげられてるなぁ」

って、感じられるものとして

口紅って、おすすめなのです。

毎日、使うものだから
毎日、つけるたびに

「嬉しいな」って思えるでしょう。

その「嬉しい口紅」を塗ったら

塗ったあと、
鏡でチェックしたとき

自然と笑顔になるでしょう。

一瞬、自分の笑顔を見る。

その瞬間を、毎日繰り返す。

たった一本の口紅で
女の人の毎日って、変わるのです。

普段は、ドラッグストアで
選んでいるという方なら

時間をとって
デパートの化粧品売り場に行って

お店の人に
いろいろつけてもらって

その時間から
始まるんですよね。

楽しい経験。
自分のための時間。

たとえその日、気に入った色が見つけられなかったとしても、自分のために時間を使っているということが、またひとつの「幸せ」。

新しい口紅と
今まで使っているものを

ミックスしてみるのだって
楽しいじゃないですか。

今の女性たちは
何かと忙しいですし

時間があったとしても

忙しくしていないと
いけないんじゃないかと

意味もなく
自分を追い立ててしまったり。

わたしなんかは
そうでした。

今のような
時間のある生活に慣れないうちは

なんか

意味もなく
心が慌てたりしていました。

さて

あなたに

「幸せ」

を実感させてくれるものとは

どんなものがあるでしょうか。

それを、できることから
ちょっとずつでも増やしていくこと。

今日、できることから。

「幸せだと感じるから、そのとき幸せなのである」

何があるとか
何がないとかじゃなく

感じたら、もう、それ、だから。

内藤加奈子